知って役立つ、僕のアレルギー体験記

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難病

筋ジストロフィーの症状と経過!遺伝子変異から機能障害に至るプロセスとは!!

2017/11/14

筋ジストロフィーとは
骨格筋の壊死・再生を主病変とする
遺伝性筋疾患の総称です。

筋ジストロフィーの中には
多数の疾患が含まれますが、

いずれも筋肉の機能に不可欠な
タンパク質の設計図となる
遺伝子に変異が生じたためにおきる病気です。

筋ジストロフィーには30以上の種類があり、
それぞれの特徴や重症度は異なります。

遺伝子に変異が生じると、
タンパク質の機能が障害されるため、

細胞の正常な機能を維持できなくなり、
筋肉の変性壊死が生じます。

その結果筋萎縮や脂肪・線維化が生じ、
筋力が低下し運動機能など各機能障害をもたらします。

この記事では、難病情報センターの
「筋ジストロフィーの解説」
一般の利用さん向けにわかりやすくお伝えします。

筋ジストロフィー(指定難病113)

 

 

 

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遺伝子変異から機能障害に至るプロセス

筋ジストロフィーの症状は、
運動機能の低下が主なものですが、

・拘縮・変形、
・呼吸機能障害、
・心筋障害、
・嚥下機能障害、
・消化管症状、
・骨代謝異常、
・内分泌代謝異常、
・眼症状、
・難聴、
・中枢神経障害等

の様々な機能障害や合併症を伴い、
疾患ごとの特徴があります。

近年、病気の原因となる遺伝子が多数発見され、
責任遺伝子・蛋白に基づいた分類もなされるようになってきました。

これにより、
同じ遺伝子に変異が起こっても
異なる病型を示す場合(表現型多様性といいます)や、

異なる遺伝子の変異でも
似通った症状を示す場合(遺伝的多様性といいます)が

存在することが分かってきました。

一方、

現在も責任遺伝子が同定されていない
分類不能な疾患も多く存在します。

(これらの多くは肢帯型・先天性に分類されます)。

今後責任遺伝子の解明が進むと
筋ジストロフィーの分類方法も見直される可能性があります。

 

 

 

 

患者さんはどのくらいいるのですか

本邦全体における
筋ジストロフィーの患者数について

正確な統計はありません。

特に運動機能が軽症な方は
受診率が低いため把握が困難です。

地域医療機関で患者数調査が行われている
秋田県・長野県・鹿児島県のデータや過去の調査、

海外の文献等を参考にすると、

筋ジストロフィーの有病率は

人口10万人当たり17-20人程度

・ジストロフィン異常症:4-5人、

・肢帯型:1.5-2.0人、

・先天性:0.4-0.8人、

・顔面肩甲上腕型:2人、

・筋強直性:9-10人、

・エメリー、ドライフス型:0.1人未満、

・眼咽頭筋型:0.1人未満)程度と推測されます。

 

 

 

どのような人に多いのですか

一部の疾患は人種や国によって有病率に違いがあります。

例えば、
福山型先天性筋ジストロフィーは、

本邦で先天性筋ジストロフィーの中で最も多い疾患ですが、

海外ではほとんど見られません。

逆に、
筋強直性ジストロフィー2型
本邦ではほとんど見られません。

常染色体劣性遺伝形式の疾患は、
血縁関係のある男女の結婚で発生する確率が高くなるため、

近親婚の多い民族(アラブ等)や
地理的に隔離された地域では多く見られることがあります。

 

 

 

この病気の原因はわかっているのですか

これまでに見つかった

筋ジストロフィーの責任遺伝子の機能には、

・細胞膜に関連するもの

・細胞の外側に存在する基底膜に関連するもの

・筋線維の収縮・弛緩に関与するサルコメアに関連するもの

・タンパク質の糖修飾に関連するもの

・核膜に関連するもの、など多様なものがあります。

遺伝子の変異から細胞の機能障害に至る過程までは

疾患ごとの特異性が高いですが、

筋肉が変性壊死を生じて以後の過程は
共通性が高いため臨床症状は類似した形となります。

筋ジストロフィーの研究は、
責任遺伝子を同定し、
責任遺伝子・タンパク質の機能を明らかにすること、

変異によってどのような障害を来すか
解明することにより進んできています。

 

 

 

この病気は遺伝するのですか

疾患の原因となる遺伝子変異は、
親の世代から引き継がれる場合と、突然変異によって生じる場合があります。

例えば、

デュシェンヌ型筋ジストロフィーでは、
本邦の患者様の4割は突然変異によって生じていることが報告されています。

疾患によって遺伝の仕方(遺伝形式)は異なります。

筋ジストロフィーで見られる遺伝形式

主に

・X染色体連鎖

・常染色体優性遺伝形式、

・常染色体劣性遺伝形式です。

 

 

 

どのような症状がおきますか

骨格筋障害による運動機能障害が主ですが、

それ以外にも様々な機能障害・合併症が見られます。

骨格筋の機能障害は、

運動能力低下以外にも

・呼吸機能の低下、

・咀嚼・嚥下

・構音機能の低下、

・眼瞼下垂・眼球運動の障害や表情の乏しさ等を引き起こします。

これらに付随して生じる二次的障害として、

・拘縮(関節が硬くなって可動域が狭くなる)、変形

・骨粗鬆症

・歯列不正

・呼吸不全

・誤嚥や栄養障害等があります。

心筋の障害により心不全や不整脈が起きるほか、

平滑筋の障害により胃腸の機能も障害されます。

一部の疾患では

中枢神経障害や眼症状・難聴も知られており、

・知的障害

・発達障害

・けいれん

・白内障や網膜症を合併することもあります。

 


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どのような検査がありますか

筋ジストロフィーの診断
利用される検査には様々なものがあります。

これらの検査には次のものがあります:

・酵素試験:損傷した筋肉から放出される酵素を検出する血液検査

・遺伝子検査:筋ジストロフィーの遺伝子マーカーを検出する血液検査

・筋電図検査:筋肉の電気的活動を検査するために針電極が筋肉へと挿入されます

・筋生検:筋肉のサンプルから筋ジストロフィーの存在を確認されます

 

 

 

どのような治療法がありますか

現時点で筋ジストロフィーに対する
根本的な治療薬はありませんが、

研究の進歩により新しい薬の開発が進められている疾患もあります。

筋ジストロフィーの医療においては、

今できる医療をきちんと行うこと、
新しい治療薬を現実のものにするための努力を行うことの双方が重要です。

今できる医療については、

定期的な機能評価と合併症の検索、集学的で予見的な対応が基本です。

デュシェンヌ型筋ジストロフィーでは
ステロイド治療の骨格筋障害への有効性が確立しており、

保険適応となっています。

運動機能がピークに達した頃から
投与を開始するのが一般的ですが、

服薬するかどうか、
投与方法等については主治医と相談の上選択下さい。

リハビリテーションは、

早期には拘縮・変形予防のための関節可動域訓練や転倒・事故予防対策が、

進行に伴い装具や
(電動)車いす処方などによる生活範囲の維持拡大、

肺を柔らかくきれいに保つことを目的とした呼吸理学療法、

摂食嚥下訓練、

社会参加の支援を目的としたIT訓練等が中心となります。

健康維持や生活の質を維持する上で
早期からの導入が重要です。

筋力増強を目指した筋力トレーニングは、
筋肉を痛めるリスクが高いので勧めていません。

現在、
幾つかの疾患では新しい治療薬の開発が進んでおり、
今後対象となる疾患も拡大することが見込まれます。

新しい薬が医療保険で使えるようになるには、
患者様で薬の有効性と安全性を確認する治験が必要です。

筋ジストロフィーのような希少疾病では
治験を円滑に進める上で様々な障害があります。

これを解決する目的で、

複数の疾病

・ジストロフィン異常症、

・福山型先天性筋ジストロフィー、

・筋強直性ジストロフィー)

国際協調的な患者登録が稼働しています。

このような患者登録は、
治験推進だけで無く、

疫学的情報の蓄積、
疾患の自然歴の解明、
臨床試験の推進、
標準的医療の確立にも有効です。

対象となる疾患の患者様は、
主治医とご相談の上登録をご検討下さい。

 

 

どういう経過をたどるのですか

筋力低下と運動機能障害は慢性に進行します。

筋力が低下すると
関節をしっかり動かせないため、拘縮・変形が生じます。

デュシェンヌ型や
先天性など小児期発症の疾患では、

成長期に座位を保つことが困難で
脊椎・胸郭変形を生じやすくなります。

 

呼吸不全

呼吸不全
一般的に運動機能障害が進行してから生じますが、

筋強直性ジストロフィーなど
一部の疾患では肺活量が保たれていても

血中の酸素濃度が低い、
歩行可能な時期から呼吸不全が生じることがあります。

 

心不全

心不全は
心臓の耐容力と負荷のバランスが
破綻することによって生じるため、

運動機能の保たれている症例では
心不全が初発症状になる場合もあります。

 

不整脈

不整脈にも注意が必要で、
筋強直性やエメリー・ドライフス型では

心伝導障害や不整脈が高頻度に見られ
突然死の原因としても重要です。

 

嚥下障害

嚥下障害は末期に出現する疾患が多いですが、
筋強直性や眼咽頭筋型では
病初期から出現することが多いため要注意です。

 

筋強直性ジストロフィーでは
多彩な合併症が見られますが、

どの合併症がいつ発症するかについて
決まったパターンはありません。

運動機能と
それ以外の機能障害・合併症については、

疾患毎の特徴はあるものの、
決まった順序で生じるとは限りません。

定期的な機能評価・合併症検索により異常を早期に発見し、
適切な対応を図ることが大切です。

 


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日常生活でどのような注意が必要ですか

疲労や筋肉痛が生じない範囲であれば、
原則的に日常生活の制限は行いません。

筋力トレーニングは筋肉を痛めるおそれがあります。

外傷や骨折で動けない時期を
作ると廃用による筋萎縮を来すため、

転倒しやすい患者様ではプロテクターや

環境整備、介助等により事故を防ぐことが大切です。

規則正しい生活や
バランスのとれた食生活を心がけ、

体重の変化にも目を配りましょう。

感染予防も大切な注意点です。

 

合併症は早期発見と早期対処が原則です。

進行が緩やかだと重篤になるまで
症状に気付かないことが多いので、

症状が無いからといって
大丈夫と過信しないようにしましょう。

専門医療機関を定期的に受診し、
機能評価や合併症の検査を受けることが大切です。

異常が発見された場合は
主治医の先生とよく相談して、

適切な時期からの治療導入を図りましょう。

筋ジストロフィーの患者様は
咳をする力が弱いため、

呼吸器感染をこじらせやすい問題があります。

痰が取りきれない場合は早期に受診しましょう。

栄養や水分の蓄積も不十分なため、

高熱や下痢、食事・水分摂取が困難な場合も

早期に受診し点滴などの処置を受けることが大切です。

福山型先天性筋ジストロフィーでは
感染による発熱が治まった時期に、

急性の脱力を生じることがあります。

呼吸や嚥下にも障害を来す場合があるので、

発熱時だけで無く、
解熱後もしばらく注意して観察下さい。

 

筋ジストロフィーで生じる課題は
多岐にわたるため、

こうした問題に熟知して
適切なアドバイスをしてくれる専門医は貴重です。

専門医療機関への定期受診を考慮下さい。


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