知って役立つ、僕のアレルギー体験記

僕は小さいころから”アレルギー体質”で結構長い間苦労しました。と、いうか、今もそうなんですが・・・。そんな僕の ”アレルギー体験談” と ”あっ、そうだったの” と知って納得の気づきをお伝えします!

難病

天疱瘡の症状と経過!尋常性と落葉性の両方にデスモグレインが関与してるって?

2017/11/14

天疱瘡は、
人の上皮細胞(皮膚の表面の細胞)を

接着している分子対して抗体ができることにより、

体の免疫システムが
皮膚に含まれるたんぱく質を誤って攻撃して、

皮膚や粘膜などに水疱(水ぶくれ)や
びらん(表皮細胞がはがれてただれ、

内側が見えてしまう状態)を発症する、
自己免疫性水疱症と呼ばれる病気の一種です。

 

この記事では、難病情報センターの

「天疱瘡の解説」
一般の利用さん向けにわかりやすくお伝えします。

天疱瘡(指定難病35)

 

 

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患者さんはどのくらいいるのですか

厚生労働省の衛生行政報告例の統計によれば、

天疱瘡で

特定疾患医療受給者証を交付されている患者さんは
日本全国で5500人ほど(平成25年度)となっています。

世界での報告を見ると、
年間発生率が100万人あたり1人から100人までと、

人種および地域による差は大きいようです。

南米やアフリカの一部には、
落葉状天疱瘡を風土病として持つ地域があることも知られています。

 

 

どのような人に多いのですか

発病年齢は40~60歳代に多く、
また性別では女性にやや多い傾向があります。

 

 

この病気の原因はわかっているのですか

表皮または粘膜上皮の細胞どうしを接着させる

デスモグレインという

タンパクに対する自己抗体が

(自分自身を攻撃してしまうIgG抗体のこと)

病気を起こすことがわかっています。

このような自己抗体が作られる
詳しい原因は、まだわかっていません。

 

 

この病気は遺伝するのですか

遺伝することは、通常ありません。

 

 

尋常性天疱瘡と落葉性天疱瘡とは

天疱瘡は主に、
尋常性天疱瘡(じんじょうせいてんぽうそう)

落葉性天疱瘡(らくようせいてんぽうそう)の2種類があります。

尋常性天疱瘡は
口腔内に主な症状が出るのに対し、

落葉性天疱瘡は
皮膚に主な症状が出るのが特徴です。

尋常性天疱瘡と落葉性天疱瘡は
別に分類されていますが、

両者は部分的に重なり合った病気といえます。

というのも、

どちらの病気もデスモグレインという物質が関与しているからです。

 

 

デスモグレインとは

天疱瘡の患者さんは、
デスモグレインという抗原に対して抗体ができてしまいます。

デスモグレインとは、
デスモゾームのなかにあるノリのような分子です

(表皮細胞と表皮細胞を接着する装置のようなもの。ボタン状の構造をしている)

天疱瘡の患者さんは

デスモグレイン1あるいは
デスモグレイン3(または両方)に対して抗体ができます。

デスモグレインは、それぞれ1・2・3・4の4種類があります。

 

デスモグレイン1

デスモグレイン1は表皮前層に主に出現します。

 

デスモグレイン2

デスモグレイン2は
基本的にデスモゾームを持つすべての細胞が持っており、

細胞と細胞を接着する働きをしていて、
心筋細胞や肝臓、腎臓などにも存在します。

デスモグレイン2に対する自己免疫は知られていません。

 

デスモグレイン3

デスモグレイン3は重層扁平上皮すべてに出現します。

重層扁平上皮の代表的な部位は
食道、口、膣、肛門開口部などがあります。

 

デスモグレイン4

デスモグレイン4は毛嚢に出現し、
デスモグレイン4遺伝子に変異がある方は貧毛症という病気になります。

 

このように、
デスモグレイン1は主に皮膚に関与し、

デスモグレイン3は主に粘膜(口腔内など)に関与します。

ですから、

①デスモグレイン1の抗体を持つ患者さんは
 主に皮膚に症状が現れる落葉性天疱瘡を発症し、

②デスモグレイン3の抗体を持つ患者さんは
 主に口腔粘膜などに症状が現れる
 粘膜優位型の尋常性天瘡、

③そして両方の抗体を持つ患者さんは
口腔粘膜と皮膚の両方に症状が現れる
 粘膜皮膚型の尋常性天疱瘡を発症します。

 

 

どのような症状がおきますか

大部分の症例は、繰り返しになるのですが、
尋常性天疱瘡と落葉状天疱瘡に分類されます。

尋常性天疱瘡では、
口腔を中心とした粘膜に水疱とびらんが生じます。

痛みを伴い、
病変が広範囲になると食事がとれなくなることがあります。

粘膜優位型では粘膜症状が主体となりますが、

粘膜皮膚型では全身に水疱・びらんが広がって、

皮膚の表面から大量の水分が失われたり、
感染を合併する場合があります。

落葉状天疱瘡では、頭、顔面、胸、背中などに
落屑(皮膚がフケ状に剥がれたもの)を伴う
赤い皮疹(紅斑)や
浅いびらんが生じます。

重症例では全身の皮膚に拡大することもありますが、
粘膜症状は見られません。

 


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どのような治療法がありますか

基本はステロイド薬による治療です。

ステロイド薬は副作用もあり、
マスコミの影響で怖い薬だから使いたくないと

主張する患者さんが増えているようです。

しかし、
ステロイド薬が登場する前は、
尋常性天疱瘡が死亡率90%以上の病気であったことを考えれば、

ステロイド薬をのまなければ、
10人のうち9人(以上)が、亡くなってしまうわけですから、

ステロイド治療の大切さがわかると思います。

ステロイド薬でも快方に向かわない時には、
免疫抑制薬を使用します。

血清浄化療法や免疫グロブリン大量療法も有効です。

落葉状天疱瘡では
DDS(レクチゾール)を使って治療することがあります。

 

 

どういう経過をたどるのですか

皮膚科専門医により、
早期に正しい診断を受けることが大切です。

通常は、
治療初期は入院してステロイド投与を開始し、

水疱の新生がなくなり病気の勢いが落ち着いてきたら、
ステロイドの量を徐々に減らしていきます。

一度治療を開始すると、

長期にわたって経過を観察する必要があり、

将来的にステロイドの内服量を
プレドニゾロン換算で10mg/日以下にすることを目標にします。

定期的に通院して
適切な治療を受けることにより、

多くの症例で通常の生活を送れるまでに回復します。

 


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日常生活でどのような注意が必要ですか

水疱・びらんが体にできている時期は、
やわらかい素材でできた着脱しやすい衣服を着用するようにします。

粘膜症状が強いときには、
固い食べ物を避けて下さい。

歯磨きの方法など口腔内のケアも重要で、

必要に応じて
歯科の先生と相談するのもよいでしょう。

ステロイドを内服中の患者さんは、
指示された量を忘れないように内服して下さい。

急に内服を中止するとショック状態になったり、

水疱が再発する危険性があるので、

自己判断で内服を中止したり、
変更したりしてはいけません。

ステロイドの副作用として、

感染症を起こしやすい
糖尿病
肥満
骨粗鬆症
胃潰瘍
高血圧などに注意が必要です。

熱が出たり、
体調不良がある場合は

早めに受診するようにしましょう。

症状が落ち着いてきたら、
食べ過ぎに注意するとともに、
散歩などの適度な運動を心がけましょう。

 

 

 

最後に

天疱瘡(尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡)に気づいたら、

何も治療しなければ高率で亡くなる病気ですから、

治りにくい水疱が体にできた時には、
皮膚科専門医に診てもらうことが大切です。


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